ジュニアシートはチャイルドシートと同様に、車内の子どもの安全を守るのに重要な役割を果たします。しかしチャイルドシートとは対照的に、ジュニアシートは具体的に何歳から何歳まで使えばいいのかなど、気になる方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、ジュニアシートを使う条件、選ぶときのポイント、おすすめのジュニアシートをご紹介していきます。
ジュニアシートは何歳から何歳まで使う?
はじめにジュニアシートの具体的な使用方法について理解するために、実際に使い始めたらいい年齢や子どもの体格から、何歳まで使うべきなのかについて解説します。
ジュニアシートを使い始めた方がいい年齢とは?
馴染みのない方も多いかもしれませんが、チャイルドシートとジュニアシートは異なる製品を指しています。
一般的に、チャイルドシートは「3歳頃までを目処に使用するもの」、ジュニアシートは「3歳から10歳頃までの子どもが使用するもの」を指しており、子どもの成長段階によって使い分けることを目安としています。
身長100cm、体重15キロ以上で切り替える(年齢だけにとらわれないこと)
先ほどジュニアシートの利用目安を「3歳頃」とお伝えしましたが、これはあくまでも”目安”です。子どもの成長度合いによって使う時期を臨機応変に対応しましょう。
ジュニアシートの利用の目安は、「年齢3歳」、「身長100cm以上」、「体重15kg以上」とされています。
使う際は、車のシートベルトを利用します。そのため、子どもの体を安全な位置でホールドできるかがポイントです。ジュニアシートを検討されている方でしたら、販売店などに行き実際に車に設置して、子どもを乗せて試してみることもおすすめです。
兼用モデルなら1歳から使用可能
ジュニアシートやチャイルドシートは子どもの成長に合わせて使うものであり、平均的な価格帯も1万円台から3万円台と頻繁に買い替えられる製品でありません。
そのため、多くのメーカーで子どもの成長に合わせてタイプチェンジできるものや、チャイルドシート・ジュニアシート兼用モデルを販売しています。
兼用モデルの場合、1歳から使用可能です。長く使える製品を求められる人であれば、チャイルドシートとジュニアシート兼用のモデルを選ぶことをおすすめします。
ジュニアシートは何歳まで使うべき?
法律上(道路交通法)、6歳未満の子どもを車に乗せる場合は、ベビーシートはもちろんですが、チャイルドシートや、ジュニアシートの使用が義務化されています。
道路交通法第71条の3の3項によると、車に子どもを乗せた場合、チャイルドシートなどを使用しないまま検挙されると、「幼児用補助措置(幼児を乗車させる際、座席ベルトに代わる機能を果たさせるため座席に固定して用いる補助装置)使用義務違反」となり、違反点数1点となります。
ただし、規定に適合する製品であれば、ベビーシートやジュニアシートであっても法律違反にはなりません。
身長140cmまでは使った方がいい
「6歳までは着用義務がある」と記載すると、「それ以降は使用する必要はないのか?」と思うかもしれませんが、結論からお話しすると法律上は問題ありません。しかし、子どもの安全面を考慮すると、「身長140cmを越えるまで」はジュニアシートを使用した方が安全です。
シートベルト(大人用)は、「最低140cm以上ある人(小学校4年生の平均身長)」を想定し設計されています。子どもにしっかりとシートベルトを利用する場合は、身長が低すぎたりすると、適切な意図でシートベルトが使用できないため、安全面が保たれません。
もし大人用のシートベルトを利用する場合、専用ヘッドレストを活用し、頭部を守る工夫が必要となります。
ジュニアシートを選ぶときのポイント
続いて解説していくのは、ジュニアシートを選ぶときのポイントについてです。
ジュニアシートを購入する際は、以下の4つのポイントを踏まえて選ぶことをおすすめします。
①設置するスペースが確保できるか?
・車種によって車内の広さは大きく異なる
所有している車両がセダンなのか、SUVまたは軽自動車なのかで設置できるジュニアシートのサイズが異なります。
背もたれ・ヘッドレストがあるタイプや、背もたれがないタイプ(ブースターシート)などに分けられるため、設置するスペースが確保できるかは大きなポイントです。
・製品サイズと適合製品かをチェックする
ジュニアシートを選ぶ際に、どの製品にも商品サイズが記載されていますので、購入前にご自身の車種に利用できるかを確認しておきましょう。メーカーによっては、製品のWebサイトで車種とジュニアシートが適合しているかどうかを調べることができます。
②年齢・身長・体重に適応しているか?
・子どもの体型が製品に適応できるかチェックする
ジュニアシートを選ぶ際に最も重要なことは、子どもの体型に製品が適応できるかをチェックすることです。
子どもの成長速度によっては、ジュニアシートのサイズ感が合わない場合もありますので、各パーツが着脱可能かどうかも大切なポイント。口コミや評価で決めるのではなく、あくまで使う子どもに適応したジュニアシートを選ぶようにしましょう。
・背もたれがあるタイプの方が安全性に優れる
ジュニアシートには背もたれやヘッドレストがあるタイプと、背もたれのないブースターシートタイプの2種類があります。最近のジュニアシートは、背もたれやヘッドレストがあるタイプの製品が主流となります。
このタイプであれば、子どもの成長に合わせて各パーツを最適な位置に調整することもできますし、未発達な子どもの安全を守ることもできるため、子どもの安全性を加味すると背もたれがあるタイプがおすすめです。
・できれば店頭で試しに座って決めるのが望ましい
ジュニアシートを選ぶ際に、メーカーのカタログやWebサイト上で商品を吟味することも大切ですが、最も大切となるのは、使う張本人でもある子どもとのマッチング度合いになります。これを試すには子どもと販売店に行って、実際に座らせてみることをおすすめします。
③サイズ調整などの使いやすさ
・年齢に合わせてサイズ変更できるものが良い
子どもの対象年齢や、身長、体重、買うタイミングによって、選択肢は広がります。
先述したジュニアシートとチャイルドシートが兼用のものや、通常のジュニアシートのように、身長100cm・体重15kg以上となるなど、さまざまな製品が存在します。
購入前に、子どもの成長段階に合わせて、頭の位置やベルトの長さなどの調整が柔軟に行えるかの情報をカタログやWebからチェックしておくと良いでしょう。
・パーツを分解して洗えると清潔を保てる
ジュニアシートは子どもが利用するものですから、飲食によるシミや汚れ、設置面の汗や蒸れによる匂いや汚れは、使用していれば当然の問題となります。
常に清潔さを保つ観点から考えると、座面や背もたれ、ヘッドレスト部分などの着脱ができるタイプを選ぶことで、子どもの安全性だけでなく、清潔さを保つことも可能となります。
・メッシュシートなら長時間の乗車でも快適
近年のジュニアシートは、子どもが長時間利用しても不快にならない、嫌がらないクッション性に優れた素材を使うなどの工夫が施されてきます。クッション部分がメッシュシートになっていると、通気性に優れており、蒸れを防ぐことができます。
現在多くのメーカーで、さまざまな工夫がなされたジュニアシートが販売されているため、子どもが車に乗ることを嫌がらないためにも、このような観点から選ぶこともポイントの一つです。
④固定方法と安全性をチェック
・Eマーク(国交省認定マーク)があると安心
商品を購入する際に、「国交省認定マーク(Eマーク)」がついているかどうかは重要なポイントになります。 近年では、ネット通販などでも格安に販売されていたり、海外製品で国交省の認定マークが付いていなかったりするものが存在します。
仮にこのような商品を使用した場合は、交通違反に該当することになりますので注意が必要です。
・固定方法(ISOFIX/3点シートベルト)とは?
後部座席に「ISOFIX専用金具」を装備している車種は、チャイルドシートやジュニアシート側の金具を差し込むだけで、確実に固定できるようになります。
ISOFIXとは、自動車のチャイルドシートを固定する方式の国際基準資格のことです。誤使用により固定ができておらず、事故が多発したという背景からこのような規格が設けられました。そのため、ISOFIX固定方式の製品を購入することで、上記のような取り付けミスを防ぐことができ、安心です。
3点シートベルトは、固定方式を正しく設置すれば安全性に問題はないでしょう。助手席にジュニアシートを設置する場合3点シートベルト固定方式しか選択できないため、注意が必要です。
おすすめジュニアシート3選
最後におすすめのジュニアシートを3点に厳選して紹介します。
ジュニアシートの本来の目的でもある「子どもの安全に役立つ」という観点から、今回は「安全性が高い」、「背もたれ」の2点をキーワードに下記に列挙しました。
タカタ /312 アイフィックスジュニア
国内メーカーでもあるタカタは高い安全性が魅力。1台1台国内の工場で作られており、タカタの厳しい品質確認基準をクリアしたものだけが出荷を許されるため、安全性・高品質を求められる人にとってはより安心できる商品です。
この商品は、子どもの成長に合わせてサイズ調整が可能で、背もたれの調整は5cm単位で細かく調整することができ、さらには頭の高さ、肩幅、肩ベルトガイドが、ワンタッチで調整できるため、子どもの成長に合わせてユーティリティな場面でジュニアシートを使うことが可能です。
Child Guard(チャイルドガード) タカタ312アイフィクスジュニアS ISOFIX (アイソフィックス) 対応 ジュニアシート (3~12 歳向け) ネイビー TKISJ203
- 出版社/メーカー: Joyson Safety Systems Japan
- 発売日: 2018/07/03
- メディア: Baby Product
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エールベベ/サラット3ステップ クワトロST
日本で設計・製作されているエールべべは、安全性と独自のトリプル保証が魅力です。
中でもサラットシリーズは販売台数「100万台」を突破しており、大人気のジュニアシートとなっています。
トリプル保証は、製品のロング保証(保証期間3年間)、万が一の交通事故の際にチャイルドシート無料交換(保証期間3年)、チャイルドシート見舞金制度(保証期間1年間)と手厚く用意されています。
また、ヘッドレストは可動式で6段階調節ができ、リクライニングに至っては5〜20度まで倒せるため、長時間のドライブのあらゆるシーンで活躍します。
エールベベ 『安心トリプル保証付』サラット3ステップ クワトロST 1歳から11歳用ジュニアシート(軽量&通気性強化モデル) ブラック ALC246
- 出版社/メーカー: カーメイト(エールベベ)
- 発売日: 2011/02/01
- メディア: Baby Product
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Combi/ジョイトリップ エッグショックGC
卵が落ちても割れない衝撃吸収素材「エッグショック」が搭載されています。この製品の特徴は、軽量かつ省スペース設計を施しているところで、簡単に着脱でき使い勝手に優れています。
また、1歳から11歳まで使用できるチャイルドシート・ジュニアシート兼用モデルとされており、子どもの成長に合わせてチャイルドモード・ジュニアモード・ブースターモードを使い分けることができます。また全面3D立体メッシュシートを採用することにより、高い通気性と快適性を実現しています。
コンビ Combi チャイルド&ジュニアシート ジョイトリップ エッグショック GC エアーブラック (対象: 1歳(12ヶ月) ~ 11歳) 軽量&省スペース設計
- 出版社/メーカー: コンビ
- 発売日: 2013/06/25
- メディア: Baby Product
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年齢と体型に合わせたジュニアシートを選ぼう!
ジュニアシートには適した年齢、身長、体重があり、安全性も考慮して身長140cmを超えるまではジュニアシートを使った方がいいと言われています。
選ぶ際は価格だけでなく、安全性があるか、子どもが快適にいられるかなど、選ぶポイントを踏まえて絞って選ぶことをおすすめします。この記事を参考に、子どもにあったジュニアシートをぜひ探してみてください。
- Supervised by norico編集長 村田創
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中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!